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婚姻制度によりそう展
九州大学大学院を修了した山田 和佳さんが、”日本の婚姻制度に関する議論のための情報デザインの研究”として。「婚姻制度によりそう展」とうものを企画して実施しました。
2024年6月に福岡県筑紫野市で展示し、10月にも福岡市で実施予定です。
今回はその展示を通して、昨今の同性婚や選択的夫婦別姓とその本質について考えていきたいとおもいます。
「婚姻制度によりそう展」は、既存の同性婚法制化や選択的夫婦別姓制度などの議論では、現状の法制度が担保する権利をより多くの人に拡張することや制度を改正して選択肢を増やすことが議題に上がります。そのように制度を権利に沿って改正するのではなく、欲する権利から婚姻制度について考察します。この展示会では、人々が生き方やそれに伴う権利を選択し、その選択肢に合わせて今の法制度の必要性を考えるきっかけとしています。
おおきく3つの構成になっています。
1つめはアンケート結果の報告です。
婚姻制度のイメージに関しての調査です。
Q1 日本の婚姻制度にモヤモヤしたことがある?
19%のひとがモヤモヤしたことがあると答えました。モヤモヤの内容としては、姓を統一しないといけないところ、同性婚ができないこと、事実婚への制度の整備、男女の扶養の関係などが挙げられました。
Q2 日本の婚姻制度についてどれくらい理解している?
日本の婚姻制度についてよく知っている・していると答えた人はあまり知らない・よく知らないと答えた人よりも多かったです。結婚・パートナーシップ宣誓制度の経験がある人の方が婚姻制度について理解していると回答する傾向にあります。また、女性の方が婚姻制度についてがあまり知らないと回答する割合が大きかったです。
Q3 結婚した時の姓はどうしたい?
は図1のようになり、「本当は姓を変えたくない/変えさせたくない」人の割合は男性よりも女性の方が高く、また自分の姓を使って欲しいという女性は0人でした。

(図1)
Q4同性婚法制化についてどう思う?
は図2のようになり、半数以上が同性婚の法制化に前向きですが、法制化を疑問視する意見も一定数います。また、早急な法制化を求める人は婚姻において姓を変えたくない・変えさせたくないと回答した人の割合が最も高かったです。

(図2)
Q5 結婚で大事なことは?
は図3のようになり、支え合う関係、愛情、社会保障を受ける権利の順番で、重要であると答える人の割合が減少します。また、社会保障を受ける権利に関しては普通・あまり重要ではない・重要ではないの割合が最も大きいかったです。

(図3)
次のコーナーは世界の婚姻制度の紹介です。
その中からいくつか紹介します。
「47の国で一夫多妻制が法的・文化的に認められている」
「世界で同性婚が可能な国に 住んでいる人口は、 全人口の15%ほどである。」
オランダ:異性・同性カップル共に「結婚」「民間パートナーシップ」「共同生活契約」の選択肢がある。
フィンランド:教会での結婚では、同性婚が認められない場合がある。
ベルギー:婚姻によって個人の姓名が変更されることがない。
フランス:パートナーシップ制度が 婚姻制度に匹敵するほど浸透している。
フィリピン:離婚することができず、代替手段 では多額のコストが発生する。
イギリス:婚姻した二人で全く新しい姓を創出できる。
などを図4のような形式で紹介しています。

(図4)
最後は、「婚姻制度を選び取るスーパーマーケット型展示」とし、婚姻に関連する諸制度は人々の生活の根幹に関わるため、生活必需品を購入するスーパーマーケットのように生活に根付いた形で検討・選択する機会を設けることとしました。(図5、図6)

(図5)

(図6)
同性婚・夫婦別姓・婚姻の権利これらを同時に考えることを経験します。
結婚後の姓についてのブースでは、
●同じ姓を使用する
●別々の姓を使用する
●連結した姓を使用する
●全く新しい姓を作成する
の4つから、1つを選びます。
結婚相手についてのブースでは、
●異性と結婚する
●性別を問わない1人と結婚する
●一夫多妻/一妻多夫で結婚する
●複数人と結婚する
の4つから、1つを選びます。
結婚した際に得られる法律上の権利のブースでは、
民事分野・財産関係、民事分野・身分関係、刑事分野 、税制分野、年金分野 、労働分野 、医療分野
から好きなだけ選びます。
この展示では、なんの解決もしていません。方向性を具体的に示唆するものでもありません。
皆でちゃんと考えよう 言いたいのはそれだけです。