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/ 2021.12.23

2021年度「写真とことば」ジェンダーデザイン・コンテスト(福岡市と共催) 報告

2021年11 月3 日(水・祝)に「写真とことば」ジェンダーデザイン・コンテスト審査会を開催しました。

応募 105 作品から一次審査で 15 作品が選ばれ、審査会で最優秀賞1作品、優秀賞2作品が決まりました。審査員は、写真研究者の小林美香、九州大学大学院芸術工学研究院教授の谷正和(文化人類学)、知足美加子(彫刻)、 福岡市市民局人権部長の西村孝志、福岡市市民局男女共同参画部長(アミカス館長)の宇出研の 5 名が担当しました。

最優秀受賞作品
優秀賞作品
優秀賞作品
入賞作品

〈会場〉福岡市男女共同参画推進センター アミカス、オンライン
〈時間〉14:00〜16:30
〈主催〉福岡市、九州大学芸術工学研究院社会包摂デザイン・イニシアティブ


当コンテストは、よりよい展開につながるよう広がりを期待し、九州大学基幹教育科目の授業「社会包摂とデザイン B」と連携して行われました。
(担当教員:尾方義人教授、中村美亜准教授)

【以下、授業およびコンテストを終えての中村美亜准教授のレポート】

本授業では、ジェンダーについての知見を深めながら、「写真とことば」作品の制作を行いました。従来の標語や明快な図柄を基調としたポスターは、すぐに「わかってしまう」ため、見た人の意識を素通りし、なかなか行動変容につながりません。そこで今回は、「これは何を意味するのだろう」と見ているうちに思考が広がり、深まっていくような鑑賞型の「写真とことば」作品を作成することにしました。本授業は福岡市男女共同参画センターアミカスと共同で、「写真とことば ジェンダーデザインコンテスト」への出品を意識した形で実施されました(ただし学生のコンテストへの出品は任意)。

今回、授業での学生とのやりとりを通じて、期せずして明らかになった意義があります。従来の多様性教育では、 現状の問題点や「あるべき姿」を提示する一方で、それを実現するための道筋を考える機会をつくることができていませんでした。ところが、「写真とことば」を制作するためには、自分の身近にある問題を見つけ出し、それを変えるためにどのような働きかけが必要かを考えなければなりません。また、自分(一人称)の視点でも、社会一般(三人称)の視点でもない、言わば「私と他者の間の視点」から言葉を見つけ、風景を捉えることも必要です。今回の授業内容の改善を重ねることで、望ましい未来に向けて何をすべきかを時間軸で考え「 私 」と「 他者 」の間に立って社会を変える仕掛けを考えることができる人材育成のプログラムを開発することが可能ではないかという感触を得ました。
※詳しくはJST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)発行『産学官連携ジャーナル』2021年12月号pp.7-9参照


写真とことば ジェンダーデザインコンテスト 受賞作品展

〈日時〉2021年11 月 3 日(水・祝)〜22 日(月)
〈会場〉福岡市男女共同参画推進センター アミカス
〈入場料〉無料
〈主催〉福岡市、九州大学芸術工学研究院社会包摂デザイン・イニシアティブ

情報

スケジュール

2021年度コンテスト スケジュール

6/10募集要項掲載ホームページ公開

6/22,6/29, 7/13 九州大学特別講義

9/30 募集締め切り

10/15ごろ 一次審査通過者へ通知

11/3公開審査

リンク

福岡市男女共同参画推進センター アミカスのコンテスト報告ページ

https://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/jigyosuishin/life/amikas/hyosyosiki.html

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