九州大学社会包摂デザイン・イニシアティブは、設立からの3年間を振り返り、多様性と包摂性を同時に実現する「社会包摂デザイン」の在り方を考えるシンポジウムを開催します。私たちは、人々の主観的な現実に寄り添うこと、結論が出ないことに向き合いながら社会に働きかけるデザインを追求してきました。
今回は、実践的なフィールドワークから性について記述されてきた文化人類学者の波平恵美子先生、東京大学副学長として大学におけるダイバーシティ実現を推進する林香里先生をお招きし、社会が見落としてきた見えにくい問題や声の重要性についてお話しいただきます。
基調講演
「多様性対応のための論理への模索 –家族、社会、生命」
波平 恵美子(なみひら えみこ)先生
[人類学]お茶の水女子大学名誉教授、元九州芸術工科大学教授
1942年福岡県北九州市生まれ。お茶の水大学名誉教授。専門は文化人類学。九州大学教育学部助手、佐賀大学教養部助教授、九州芸術工科大学芸術工学部(現:九州大学芸術工学部)教授、お茶の水女子大学文教育学部教授を歴任する。PhD(テキサス大学)。主な著書に『ケガレの構造』(青土社、1984年)、『からだの文化人類学』(大修館書店、2005年)など。2023年5月〜8月に西日本新聞で「パズルみたいな文化人類学」を全50回に渡って連載。
「倫理としての多様性/価値としての多様性: メディア研究から考える」
林 香里(はやし かおり)先生
[メディア・ジャーナリズム研究]東京大学副学長・理事、大学院情報学環教授
1963年愛知県名古屋市生まれ。東京大学副学長・理事(国際、ダイバーシティ担当)、同大学院情報学環教授。専門はメディア・ジャーナリズム研究。博士(社会情報学・東京大学)。ロイター通信社東京支局記者、東京大学社会情報研究所助手、ドイツ・バンベルク大学客員研究員を経て現職。主な著書に『〈オンナ・コドモ〉のジャーナリズム:ケアの倫理とともに』(岩波書店、2011年)、『メディア不信』(岩波新書、2017年)など。2021年~2023年に朝日新聞で「論壇時評」を担当。
日時:2024年2月28日(水)15:00〜18:00 (開場14:30)
要事前申込/参加費無料
ハイブリッド開催(現地+オンライン)
定員…現地参加80名 オンラインは定員なし
参加申込・お問い合わせ
事前申込制です。チラシにあるコードまたは下記URLよりアクセスし、申込事項の入力をお願いします。
https://forms.gle/TdU4DVRNCZjyYmEw8
[主催・お問い合わせ]
九州大学大学院芸術工学研究院社会包摂デザイン・イニシアティブ
didi-office@design.kyushu-u.ac.jp
開催場所
九州大学大橋キャンパス デザインコモン2階 アクティブラーニングスペース
〒815-8540 福岡県福岡市南区塩原4-9-1
西鉄天神大牟田線「大橋」駅より徒歩5分
九州大学大橋キャンパス正門を入って左手の建物
プログラム
[全体進行] 朝廣 和夫 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
15:00-15:15
開会挨拶
社会包摂デザイン・イニシアティブのこれまでについて
尾方 義人 九州大学大学院芸術工学研究院 教授・DIDIセンター長
15:15-15:55
波平 恵美子 先生 ご講演
「多様性対応のための論理への模索 –家族、社会、生命」
15:55-16:05 休憩
16:05-16:45
林 香里 先生 ご講演
「倫理としての多様性/価値としての多様性:メディア研究から考える」
16:45-17:45
パネルディスカッション
波平 恵美子 先生
林 香里先生
中村 美亜 九州大学大学院芸術工学研究院 教授・DIDI副センター長
工藤 真生 九州大学大学院芸術工学研究院 助教
[座長] 谷 正和 九州大学大学院芸術工学研究院 名誉教授
17:45-18:00
社会包摂デザイン・イニシアティブの今後について
中村 美亜 九州大学大学院芸術工学研究院 教授・DIDI副センター長
閉会挨拶
尾本 章 九州大学大学院芸術工学研究院 教授・研究院長