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/ 2022.6.10

アミカス「ジェンダーとピクトグラム展」現地視察レポート

福岡市南区高宮にあります福岡市男女共同参画推進センター・アミカスにて、「ジェンダーとピクトグラム展」を2021年12月1日から展示中です。(当展示は2022年6月9日で終了しました)

人のサイズに拡大したピクトグラムを、1階と2階に配置しています。

会場:福岡市男女共同参画推進センター アミカス 1・2階

時間:9:30〜21:30 入場無料
ーー(休館日:毎月第2火曜・最終火曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始)

協力:ピクトグラム研究会
ーー (九州大学芸術工学研究院 伊原研究室+工藤研究室+尾方研究室+須長研究室)


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展示物と説明文を、以下に紹介していきます。

「ジェンダーとピクトグラム展」ポスター

FINA世界水泳選手権2022福岡大会のサインデザイン・ピクトグラムデザインを通して考えた

ジェンダーと人の形
ジェンダーとスポーツ
ジェンダーと社会包摂 を展示しています。

【等身大の性差】
よく見る人の形は、実は過去に色々なものがありました。そのうちの数体を人のサイズに拡大して、駅側入口とロビーに配置しています。なかなか見ることのない、等身大のピクトグラムを体感してみてください。人の形、そしてジェンダーとして、何か発見があるかもしれません。また、2階廊下の壁面にピクトグラムの歴史を紹介しています。普段何気なくみているものだと思いますが、この機会にぜひご覧ください。

【トイレのピクトグラム】
トイレを示すためのピクトグラムは、よく男性と女性が用いられます。それらの人型からはジェンダーに関する偏見が読み取れます。今回、FINA世界水泳選手権2022福岡大会に向けて、多様性を重視する現代にあった人型のニュートラルな表現を試みました。実験的に、ニュートラルな人型を用いてトイレの表記をしてみました。どのような印象でしょうか?

【エレベーターに乗る男】
エレベーターのピクトグラムにも人がいますね。よくみてください、男性しか乗っていません。エレベーターに女性は乗れないのか、このピクトが作られた時が男性中心だったのか、女性のピクトはスカートで幅をとるから男性のみなのか。様々なことが思い浮かびます。今回FINA世界水泳選手権2022福岡大会に向けて制作したニュートラルな人型を用いて表記し直してみました。

【ジェンダーの形の歴史】
よく見る人の形は、実は過去に色々なものがありました。その歴史をご紹介します。普段何気なくみているただの図柄かもしれませんが、この機会にぜひお読みください。歴史だけでなく、人の形とジェンダーについて考えてみると気づきがあるかもしれません。また、これらのうち数体を駅側入口とロビーに配置しています。探してみてください。

【男と女のグラデーション】
男性らしさ、女性らしさはどこから消えるのか。また、逆にどこから男性でどこから女性なのか。そのグラデーションを作ってみました。階段を上り下りするたびに性別がわからなくなったり、はっきりしてきたりする不思議な体験を味わってみてください。ついでに、どこをみて男性や女性と判断してしまっているのか、この機会にちょっと考えてみてください。

男性を左端、女性を右端に置いた時、四角の中のピクトグラムはどこに位置すると感じるか? と問いかけ、来館者の方々がシールを貼ってできた分布図。


【いろんな人型を作ってみよう】
人型ピクトグラムの要所の値を変更することで、色々な人の形を作ることができるようにしました。腕や脚を長くしたり、ウエストを極端に補足したり太くしたり。自分の体型を作ってみたり。様々な人を作ってみてください。ちょっとした変化で印象が変わることもあります。
※2021年に、下記の日時にて体験会を実施しました。
  12月2日(木) 10:00〜12:00
  12月3日(金) 10:00〜12:00
  12月6日(月) 10:00〜12:00

展示物の紹介は、以上です。


2022年5月31日に、DIDIスタッフもアミカスを訪問し、展示を視察しました。ピクトグラムという切り口から、自分の中にも無意識のうちにジェンダーについての固定観念が形成されているなあ、と気付かされました。自分にとっての「常識」「普通」「当たり前」「正しい」と思い込んでいるものは、他の人の価値観からすると、どう見えるのだろうか? と、多角的な考え方を意識することが大切だと感じます。

【関連情報】

九州大学社会包摂デザイン・イニシアティブでは、ジェンダー関連の様々な展示や企画等を実施しております。

◆2021年度に福岡市男女共同参画センター・アミカスと連携して、「写真とことば」ジェンダーデザイン・コンテストを開催しました。引き続き2022年度も開催予定です。詳細は後日、公開いたします。

◆2022年6月16日〜6月30日 筑紫野市男女共同参画ぷちフェスタ「くらしのなかのジェンダー」展示協力

(以下、筑紫野市男女共同参画ぷちフェスタのチラシより。)

筑紫野市では、男女共同参画週間に合わせて「男女共同参画ぷちフェスタ」を開催します。
期間中、生涯学習センターにて、講演会をはじめ、パネル展示、団体自主企画などを予定しています。
お気軽にご参加ください。

・開催場所: 筑紫野市生涯学習センター(二日市南1−9−3)
・協力: 福岡県人権啓発情報センター、九州大学大学院芸術工学研究院
・展示期間: 6/16(木)〜6/30(木) ※6/27(月)のみ休館日
・場所: 1階 多目的ホール
「ことば」や「数字」など、いろいろな角度から私たちの身のまわりのジェンダーを見つめます。

男女共同参画プラザ活動登録団体の紹介パネルも展示します!
期間中はどなたでもご覧いただけます。ぜひご参加ください。

詳細は筑紫野市HPをご覧ください。
https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/soshiki/9/2620.html

このような行政機関等との連携は、九州大学社会包摂デザイン・イニシアティブとしても大いに歓迎いたしますので、同様のご希望がございましたら是非お問い合わせください。

お問い合わせ先:
   九州大学社会包摂デザイン・イニシアティブ運営室
   E-mail: didi-office★design.kyushu-u.ac.jp ★を@に置き換えて送信ください。
   TEL: 092-553-4552

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