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中山間地域に関する論文2本(地域固有性に着目した芸術活動関連と、豪雨被災地における修景デザインによる復興支援関連)

2023.6.1

社会包摂デザイン・イニシアティブ(DIDI)では、中山間地域におけるフィールドワーク、研究、実践活動などを継続的に実施しています。
その成果をまとめたものが2本、『九州大学大学院芸術工学研究院 紀要』に掲載されています。(※肩書きは『紀要』掲載時のもの。)

・中山間地域における地域固有性に着目した芸術活動
《八女茶山おどり》制作プロセスの分析からみるコミュニケーション
 第一著者:森 千鶴子(DIDI学術研究員)

・豪雨被災中山間集落における修景デザインによる復興支援
 平成29年7月九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市志波平榎集落における櫟山見晴台づくりを事例に       
 第一著者:朝廣 和夫(DIDI教員)

【論文掲載誌】
『九州大学大学院芸術工学研究院 紀要』2022, Vol.37(2022年11月1日発行)


中山間地域における地域固有性に着目した芸術活動
《八女茶山おどり》制作プロセスの分析からみるコミュニケーション

【執筆者】
・森 千鶴子(九州大学大学院芸術工学研究院未来共生デザイン部門)
・高 詩閔(株式会社ラックランド)
・佐々木 奏(九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻コミュニケーションデザイン科学コース)
・朝廣 和夫(九州大学大学院芸術工学研究院環境設計部門)
・長津 結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院未来共生デザイン部門)

【内容】

ソーシャルアートラボの事業「奥八女芸農プロジェクト」(2018〜2020年度)の中で制作された《八女茶山おどり》の制作プロセスを分析し、中山間地域において風土性を活かしたアートプロジェクトがどのように行われ得るかを検証した論文です。アーティスト、外部からの参加者、そして地域住民との間に、どのようなコミュニケーションが形成されていったのか、《八女茶山おどり》の制作や普及の活動によって何が生まれたのか、今後どのような広がりを持つ可能性があるのか、関係者らへのインタビュー録をもとに、詳しく分析して述べられています。

下記URLから論文をご覧いただけます。
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/5208224/037_p001.pdf


豪雨被災中山間集落における修景デザインによる復興支援
平成29年7月九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市志波平榎集落における櫟山見晴台づくりを事例に

【執筆者】
・朝廣 和夫(九州大学大学院芸術工学研究院環境設計部門)
・鷲見 直紀(KDDI株式会社)
・橋爪 良菜(パシフィックコンサルタンツ株式会社)
・佐藤 宣子(九州大学大学院農学研究院環境農学部門)
・藤原 敬大(九州大学大学院農学研究院環境農学部門)
・作田 耕太郎(九州大学大学院農学研究院環境農学部門)
・三谷 泰浩(九州大学大学院工学研究院附属アジア防災研究センター)

【内容】

豪雨によって居住地や農地などに大きな被害を受けた中山間集落における、植樹を中心とした景観づくりによる復興支援のプロセスについて執筆されたものです。見晴台づくりの場所の選定、植樹する樹種の選定や配置、集落の歴史・文化や災害の記憶を伝える展示パネル制作など、それぞれのプロセスが詳しく記述されています。また、ドローンとCG技術を用いて将来の樹木成長のシミュレーションを視覚化するプロセスも示し、そのシミュレーション画像も多数掲載されています。

下記URLから論文をご覧いただけます。
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/5208226/037_p017.pdf

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